▼ 遅い夏休みを貰って毎日ダラダラゴロゴロ。そういう時に限って金融市場が動く。800円以上の日経平均の下げは久々に見る。上海株は2/3がストップ安。

▼ 個人的な見方を書くとこうなる。

▼ (1)米国:景気は回復基調だが力強いとまでは言い難い。ただドル高誘導したいので、金利は上げたい。九月利上げか十二月利上げかと言われてきたが、世界株安の状況では難しくなってきた。

▼ (2)欧州: ギリシャがとりあえず一巡して、ユーロ安誘導できるのでドイツは大喜び。でも、アフリカからの難民がなだれ込んで来て新たな悩み。おまけに中国景気落ちれば天下のフォルクスワーゲンでさえ厳しいかも(強気のフォルクスワーゲンは東京で金利0%キャンペーンやってます)。

▼ (3)中国: 言うまでもなくバブル崩壊を全世界が固唾をのんで見守っている。不動産下落(=鬼城)、株価下落(さらに11月には売却禁止が解禁されたらもっと下がる恐れ)、共産主義(というよりも独裁政権)のカントリーリスク見せつける爆発事故などの出来事、エトセトラ。中国の名誉を守るために言えば、リーマンショックから回復したのは中国がカネをバリバリ使ってくれたからなんだけど。

▼(4)韓国: 校門の虎、前門の狼状態。個人的には良いプロダクトアッセンブラーはいるけど、パーツメーカーが弱い?

▼ (5)中東: ISIL(自称イスラム国)が滅茶苦茶。原油増産してISILのヤミ原油とロシアの原油価格にダメージ与えているのがせめてもの救い。

▼ (6)ロシア: 原油とガスしか輸出するものないから、実は厳しい。北方領土で強硬姿勢を見せているのは日本と組むためのフェイクかな。

▼ (7)ASEAN: 自立するための課程で危機が起こるとヤバイ。

▼ そして日本ですが、黒田バズーカ第三弾があっても効果はさらに弱いでしょう。意見は分かれるでしょうが、安倍首相が軍事的に強い日本を打ち出していることがメリット。あとバブル崩壊後の失われた20年に戻りたくないという強い思いがあること。ただ、資産価格がどうなるかはわかりません。

▼ いま、企業経営者が最も注意を払うべきなのは「資金繰り」でしょう。同僚がうまいことを言いました、「cash is king」。そう、最も流動性の高い資産である現金を貯めるべきと僕は思います。

▼ 個人の意見としてはポピュリズムとしてのコーポレートガバナンスなんか無視して、自己資本を充実するときです。何があるか分からないときに頼りになるのは「返さなくて良いカネ」、つまり自己資本です。7/10にも書いたけど、投資家は会社を倒産からは救ってくれません。救ってくれるのは銀行と従業員と取引先です。いずれもキャッシュが重要。

▼ そうそう、村上ファンドがいよいよ出てきましたね。2005年頃を思い出しましょう。歴史は繰り返します。杞憂かな?