▼ 台風15号が甚大な爪痕を残して二週間を超えた。あのときは丁度旅に出ていてラジオ(radiko)で状況を聞いていたが、翌日の火曜日朝「台風一過、いい天気ですねぇ~」という脳天気な方法ばかりが翌朝なされていて。しかし、深刻な被害状況は何一つ発表されていなかった。せいぜいが、停電の箇所があります、程度だった。

▼ ところが状況が一変したのは、8時過ぎにニッポン放送からの送波レベルがいきなり低下したときだ。木更津の100キロワットメイン送信所の緊急電源が停止し、足立の1キロワットの補助送信所からの送並に切り替わった。1/00の出力だ。当然聞こえにくい。でも、他局は聞こえる。苦情が殺到した。その時の言い訳が凄い。「ワイドFMかネット経由のラジコで聞いてください」。おいおい、ワイドFMはアナログテレビ放送のTV1~3の音声を送った電波であり普通のFMラジオでは受信できない。radikoで聞くには携帯電波が止まっている地域ばかりのはずだ。つまり千葉を含む被災地の状況など把握していなかったのだ。

▼ ところが、現地はAMラジオだけが情報の頼みの綱だ。結局停波は10数時間続いた。この情報インフラの停止について、ニッポン放送が総務省から注意を受けたという話は寡聞にして知らない。一体、今度災害が起こったときは大丈夫なのか?

▼ ウケるネタはプライベートだろうとなんだろうと突っ込んでくるメディアだが、自分達に都合の悪いことは口を拭って知らん顔らしい。政治やら経済を非難できないぞ、おい。隗より始めよ、じゃないのか。